エグゼクティブMBA(EMBA)の時代

これまでMBAと言えばフルタイムと考えられてきた。しかし、クロスボーダーのこの時代、真のエリートはEMBAを目指すのだ。

EMBA卒業生紹介① ~UCLA-NUS 2009年卒 岡田美紀子さん

EMBA受験を考えている方にとって、卒業後にはどんなキャリアがあるのだろう?というのは非常に気になる部分だと思います。

確かに、フルタイムMBAプログラムに関しては、サマーインターンやボストン・キャリアフォーラムなどで外資系への転職の道が開けたり、最近では自分で起業という道もあります。しかし、EMBA卒業後のキャリアというのは、そもそも卒業生も日本で非常に少ないことから、まだまだ良く知られていません。そこで当ブログでは、今後様々な業界で活躍するEMBA卒業生にインタビューをし、EMBAが人生やキャリアの中でどのようなインパクトを与えたのか? 本当にためになったのか?等、受験を考えている方々が気になる部分を明らかにしていこうと思います。

 

 

記念すべき第1回目は、UCLA-NUS EMBAプログラムを2009年に卒業され、現在はアメリカの巨大グローバル企業の日本法人に勤務する岡田美紀子さんです。

            

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T:はじめまして。岡田さん、今日はお忙しいところありがとうございます。まずは、自己紹介からお願いできますでしょうか?

 

O:はい。簡単に職歴等から紹介させて頂きますと、1998年南山大学法学部卒業後、リクルート(現:リクルートキャリア)入社。勤続10年の間で、企業向け採用コンサルティング、個人向けキャリアカウンセリング、事業開発、営業企画立ち上げなどを経て、現在はリーダーシップで有名な米系大手グローバル企業にてHR マネージャーをしております。UCLA-NUS Executive MBAには2008年から通い2010年に卒業しました。

 

T:ありがとうございます。それでは、何故留学を考えられたのですか? 何故、EMBAを目指されたのかということも教えて頂ければ幸いです。

 

O:大学の時に海外からの留学生と触れる機会が多く、彼らと話すことで自分の視野が広がり、日本について深く考えるようになったことから、漠然と「将来は色々な国の人と働きたい。グローバルで活躍できる人になりたい」と考え始めたんですね。

大学時代は、資金の問題もあり留学できなかったので、社会人になってからもずっと海外で勉強する道を模索していました。ただし、TOELとGMATのスコア取得に難航し、かつ自分のキャリアがHR(人事)系であったことから、「MBA or MS in HR? U.S. or Europe? 1 year or 2 years ?」と7年近く自問する日々が続きました。その間、MBA FairやSchool visitで色々な大学の教授や卒業生の話を聞き、最終的には社会人10年目になって「自分はGlobal HRのキャリアで進む。そのためにGlobal Executive達と一緒に授業が受けられるEMBAに行く」と決意したんです。

 

T:7年間も悩んでいたと!それは、すごいですね。ちなみに、学校はUCLA-NUS以外にも色々あったかと思うのですが、何故このプログラムを選ばれたんですか?

 

O:U.S.の大学がAsiaの大学と組んでいるいくつかのEMBAのInformation Sessionを受け、Admission Staffや卒業生の方と話をして各校の強みや雰囲気などを確認しました。その中でも実際に、UCLA-NUS EMBAは入学前年の11月に上海セッションを見学させてもらい、クラスの人数、議論の内容、自分が本当に授業についていけるのか、などを確認したんです。最終的に少人数制(毎年40-50人)で議論重視、U.S.(LA)とAsia(Singapore, China, India)で幅広く学べるということでUCLA-NUS EMBAを選択しました。GMAT提出が任意だったのも、英語が得意ではなかった私には大きな決め手でした。あとは、2つの学位が取得できるというのもグローバルを目指す私にとって魅力でした。

 

T:そのような経緯だったんですね。受験準備などについて教えていいただけますか?

 

O:留学を考え始めた頃に2年ほどTOEFL、GMATスコア取得用に留学予備校に通いました。また実際の英語での授業を体験するためにグロービスの英語でのMBA単科クラスも受講しました。ただし、最終的に学校をUCLA-NUS EMBAに絞った後は、エッセイ・推薦状作成は自分で考えて準備をしました。エッセイは留学予備校で準備をしていた時から自分のCareer Historyと将来のCareer Visionをまとめていたので、そちらをもとにストーリーを作りました。推薦状は当時クライアントだった外資系企業のマネージャーに依頼しました。

 

T:受験にあたって苦労した点は何かありますか?

 

O:私の場合は、1)TOEFL, GMATのスコア取得と、2)資金準備です。この2つが揃っていたらもっと早くに海外でFull timeでのMBAを受けていたと思います。また、自分なりにMBA取得する意義、その後のキャリアを考えるのも苦労しました。

 

T:インタビューはどのように行われたのですか?

 

O:おそらく特例だと思いますが、実は正式なインタビューはなかったんです(笑)

私の場合、1)受験する前年5月にSingaporeでAdmissionに会い話を聞き、2)9月に日本で開催されたInformation Sessionに参加し教授と面談し、3)11月に上海クラスを見学した、ことから、私の志望度が伝わったらしく、必要書類を提出したら、「貴女のことをよく分かっているのでインタビューはなしで選考を進めます」と連絡があり、合格となったんです。

これは、EMBAを受験する方に知って欲しい事なんですが、希望する学校が見つかったら早い段階でAdmissionと連絡を取り、卒業生や教授を紹介してもらうことが重要だと思います。TOEFL, GMATのスコア取得は自分の実力勝負だが、熱意を伝えることもとても効果的です。

また、履歴書以外にボランティアなど活動しているものがあればその情報も一緒にPRしたほうが良いです。インタビューについては、海外に住んだことない人やリスニングが苦手な人はお金をかけても対面インタビューにすると熱意が伝わり合格確率が上がると思います。

 

T:もう既に知っているからインタビューはいらないというのは良いですね。(笑)

実際に学校に通われてからの生活はいかがでしたか?授業の間はホテルに宿泊されていたんですか?

 

O:授業の間は、ホテルや学生寮を利用しました。毎回、Sessionの前にAdmissionから「推薦ホテル、学校内宿泊施設利用のいずれを希望か?」質問がありましたが。私は毎回、Singapore, UCLAの時は学校内宿泊施設を利用していました。上海、インドのセッションでは一番安いホテルを利用。さらにお金を節約するために、仲良くなったクラスメイトとルームシェアをしていました。

 

T:往復渡航費はいかがですか?

 

O:UCLA-NUS EMBAの場合は、15か月間で3か月毎6回(5月、8月、11月、2月、5月、8月)2週間のSessionがあったんです。場所は、5月がSingapore(2回)、8月がUCLA(2回)、残りは中国・上海(1回)、インド・バンガロール(1回)、毎回、3か月前にはある程度の詳細スケジュールが分かるので格安航空券を購入していました。U.S. 中国、は14日間でも当時はVisa取得が必要でした。今はU.S.はESTAで行けますね。中国も今は勿論Visaは必要ありません。

 

T:印象に残った授業等ありますか?

 

O:UCLA-NUS EMBAの場合、6回のうち3回はUCLAの教授、3回はNUSの教授が授業を受け持つんですね。各校ともにDeanやシニアな教授が教えてくれることが特徴でこれはおそらくEMBAのメリットの一つだと思います。プログラム内での名物教授は1回目の8月UCLA SessionでのAccounting を教えるProfessor: Carla Hayn。彼女の「どんなに素人でも絶対に私の授業を終えるときには一通りのAccountingと分析ができるようになっている」という情熱はすごく、自分も含めてAccountingの基礎がない人はほとんど毎日夜中まで補講を受ける。授業中は昼休みもFinancial Statementを渡され分析しながらランチをする、ぐらい。他にも、UCLAでLeadershipを教えてくれるProfessor: Sanford M. JacobyもHR業界では有名でした。

 

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             (LeadershipのProfessor.Jacobyと)

その中でも、やはり特に印象に残ったクラスは、AccountingとLeadershipですね。他にもNUSの教授でMicro Economicsや Financeも分かりやすくゲーム感覚で教えてくれたのが良かったですね。

 

T:EMBAを卒業して得たものは何ですか?

 

O:得たものは本当に色々ありましたが、大きく3つだと思います。1)は視野の広さ、高さ…ビジネスを俯瞰的に見られるようになっただけでではなく、世界から日本、自分を客観的に見ることができるようになったと思います。同時にEMBAのクラスメイトを通じて世界が身近に感じられるようになりました。

2)は自信…仕事と学業の両立で、時間管理や選択と集中ができるようになりました。また、英語での議論やプレゼンテーションなど、やり遂げられたことは自分に大きな自信となりました。

3)はGlobal Talentとしての証明ですね…私は今まで海外に住んだことも働いたこともなかったわけですが、EMBAを取得したことによって、社内外からGlobal Talentとして認められるようになりました。卒業後、現在のポジションへ異動が可能になったのも、勿論MBAの学位があったからというわけではありませんが、学校の勉強で更に高いポジションへチャレンジする自信がついたのは間違いないと思います。

 

T:ありがとうございました。最後にこれからEMBA受験を考えている方にメッセージを頂けますか?

 

O:MBAと一言で言っても、実に様々です。MBAという言葉に踊らされず、教授陣、クラスメイト、授業内容などしっかりと吟味して自分の貴重なお金と時間を投資するのに相応しいものを選択してください。Executive MBAは、日本ではまだまだ知名度が低いですが、教授陣もクラスメイト達も経験豊富なので、議論の質が格段に高いです。クラスメイト達もマネージメントレベルでの課題があってそれを解決するために来ているわけです。その分、自分からのアウトプットもたくさん求められますが、今までの経験をもとに、これから経営者としてProfessionalの道を歩みたい人、自分の会社内だけでなく新しいカルチャーを得てグローバルな人材になりたい人には本当にお薦めです。

 

T:今日は本当にありがとうございました。

 

 

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